「有名な幽霊塔が売り物に出たぜ、新聞広告にも見えて居る」 未だ多くの人が噂せぬ中に、直ちに買い取る気を起したのは、検事総長を辞して閑散に世を送って居る叔父 丸部朝夫 ( まるべあさお ) である。 「アノ様な恐ろしい、アノ様な荒れ果てた屋敷を何故買うか」など人に怪しまれる そして、ここから天野は幽麗塔を巡る怪事件に巻き込まれていくのでした。 今回は幽霊塔のネタバレ記事です。ネタバレngな方はこちらをどうぞ。 昭和を舞台としたミステリー漫画『幽麗塔』が面白い ネタバレokな人はそのまま読み進めてください。呪いの塔 横溝 正史 角川文庫 昭和7年、横溝はちょうど三十歳、博文館を退社して作家専業を決意した。 探偵小説の性質として、こんな思いがけない人間が犯人であってはならないことを! 複雑な塔を舞台にした殺人劇というと黒岩涙香の「幽霊塔
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